町田市 中古戸建 価格交渉事例
東京都町田市の中古戸建の契約をお手伝いした時のお話。
マイホームを検討されている20代夫婦へのコンサル事例です。
期間2021/2~2021/3
ご相談者さん情報
町田周辺で小田急線沿いの大きな庭がある戸建を検討されて半年。
自己資金1000万とローン枠フラットで4000万という枠で物件を探しているがなかなかいい物件がないとのこと。
様々な物件を見たが、どれも割高にみえてしまい購入は躊躇されていた。
エリアの相場感
周辺相場の価格帯は(土地200平米建物120平米の場合)
新築で6000万over
築35年前後リフォームなしの場合3500~4500万
リフォーム済み物件で4500~5000万
といったエリア。
築15年ほどの物件はあまり売りには出ておらず、購入するなら安い物件をフルリフォームか、一目惚れ物件を見つけるかといった2つの視点で物件を探されていた。
ご相談者さんの考えとしては、
「当時売りに出ている中古の物件は、120平米以上の物件をフルリフォームするには1000~1500万は必要なので、手間がかかる割に安くない。」
また、フルリフォームされた物件にたいしては、
「なかなか生活様式に間取りが合わず、かつ、築20~30年も経過しているのに新築と1000万強しか変わらないのは納得がいかない。」
という状況だった。また、建売は予算オーバーである。
話を聞くにつれご相談者さんの考えが分かり、ある物件を提案した。
提案物件スペック
東京都町田市金井 最寄駅徒歩18分
土地400平米強 建物160平米強
空室リフォーム済み 物件価格4660万円
木造 築年数約28年(平成5年、4月竣工)
土地所有権
提案理由
上記の物件は半年ほど前から売り出されている物件だった。
相談者さんもよく見ている物件で、検討せず見送った物件でもある。
数図だけみればかなりの優良物件だが、実際は二段擁壁でかつ上部には大きなヒビがあるのだ。
しかし提案したのには理由がある。将来発生するであろう擁壁の補修代おそらく800~900万を加味しても周辺相場より安いのだ。さらに、ずっと売れ残っているので価格の交渉を行いやすいと考えた。
また、偶然にも家の間取りは相談者さんの好みにちかかった。
内見へ
まずはグーグルマップで物件の位置を確認し、またどんな会社が窓口となっているのかも確認する。
次に法務局へ出向き謄本を取得したのち、その情報を頼りに、持主さんのもとへ内見をさせてもらうため挨拶へ。
※謄本には持主の情報が記載されている。
内見時は、修繕が必要の箇所はないか念入りに確認しきちんとメモを取っておく。
購入決断
相談者さんは内見の結果、家自体に大きな問題はなく(キッチンが対面でなかったのが希望に添えなかったが)、1番の問題であった擁壁も、家の杭が深くまで打たれており、かつ擁壁まで距離も十分に離れていたことから、思っていたほど危険ではないと判断された。
しかし、住むことが可能な物件を見つけるだけなら誰にでも可能だ。内見の際、直接持主さんに会ったのは理由がある。
もちろん価格交渉のためだ。
擁壁の管理状態や諸々の兼ね合いでおよそ1割の値下げを要求。金額にして4200万円だ。(ちなみに売出し当初は4960万円だった)
そして交渉の末4200万ポッキリで交渉成立。
仲介手数料もかからないので、600万円近く節約することに成功。
結果、相談者さんには喜んで契約をしていただいた(2021/3)。
結末
しかし、最後に意外な結末を迎えることとなる。
相談者さんは無事ローンの本承認を終え、いざ決済を行おうとしていた矢先、物件がフラット35適合証明書を発行できなかったのだ。
つまりローンは通せず。また、フルリフォーム後だったこともあり、持主さんは適合証明書を取得するための工事は行う気がないらしく、契約は流れてしまった。
その後も物件は売れず、4480万円と値下げされて今も売りに出ている(2021/8/17)。
一方で相談者さんは、2900万円の土地を購入し、注文住宅を2100万円で計画され来年竣工予定だ。
※上記相談者さんの土地の価格交渉の記事はコチラ
運の悪いことに、本記事で紹介した中古物件は土砂災害警戒区域にあり、2021年7月頃から(熱海の土砂崩れの影響と思われる)土砂災害警戒区域の物件に対し銀行の融資が厳しくなっているようだ。
しかし、相談者さんが購入されなかったことについては安堵している。
そして、提案する不動産が将来お客さんの負債とならないよう、提案する物件は周辺環境も含め十分に調べようと思った案件だった。
最後に
投資物件に限らず、不動産の価格交渉や選び方などいつでもご相談にのりますのでご連絡くださいませ。